WORKS実績
賑やかに集う家
『天官賜福 紫微鑾駕』 施主自らお気に入りの平板に書き込み
RC棟梁に貼り付け 除災招福の護符 建物のお守りとした。
この地に根を下ろし、家を守り、家に住む人だけではなく
訪れてくるお客さんにも繁栄を願う施主の気持ちがこもっている。
人が寄るのが大好きで、
大勢が集える30畳近くある続き間の1番座・2番座・居間。
省エネ・自然エネルギーを意識し、
自然素材にこだわり、居間を吹き抜けとし、
1階東・南・西面から風を取り込み2階の北面から熱気を抜く。
洗濯やトイレの洗浄水に利用できる地下雨水タンク(10トン)を設け、
売電も考慮した太陽電池パネルを屋上に設置した。
内壁材は、RC面に琉球シックイ、間仕切り面に杉無垢材を採用。
有用微生物EMを有効に活用し、
住む人や訪れるお客さんに
善玉菌という見えない癒しを振舞っている。
INFORMATIONインフォメーション
- 建築面積
- 171.85㎡
- 床面積
- 247.40㎡
- 敷地面積
- 121.4坪
- 構造
- RC壁体造 2階建て
- 竣工年月
- 2015年4月
- エリア
- 糸満市
- 備考
- そもそも「紫微鑾駕」って何よ?と思ったかもしれませんが、紫微鑾駕とは中国由来の概念で、紫微は万物を支配する神様(天の紫微宮というところにいるとされる)、鑾駕はその神様が乗る御輿のこと。つまり、天の神様が御輿に乗ってこの家にやってきて、家をまもり繁栄させてほしいという願いがこめられた言葉なのです。家をまもる護符と表現するとわかりやすいかもしれません。沖縄の古い木造住宅には棟梁が記した「紫微鑾駕」の札がひそかに張り付けられています。
この住宅の場合、「天官賜福 紫微鑾駕(てんかんしふく しびらんか)」と記されてます。天官賜福は人々に幸福を授ける神様(あるいは天の神様が福を授けてくれるという意味)のことで、神様の名前をふたつも重ねて書いてあります。それだけ家の繁栄を願う気持ちが大きいということでしょう。
※DEEokinawa 「知れば知るほどラビリンス」 紫微鑾駕コレクション:古民家にこめられた祈りを読む から